長野在住の友人がいる。
夫同士がかつて同じ会社にいたご縁で、今も続いている関係。
ご主人が毎年大阪マラソンに走りにくるたびに、彼女はいつも素敵なお土産を持ってきてくれる。
ある年、箱の中に入っていたのがみすゞ飴だった。
名前さえ、知らなかった。
小さな粒が、ひとつひとつ丁寧に並んでいる。
色はあるのに、どこか落ち着いていて、華やかさを主張しない。
正直、最初は「地味だな」と思った。
でも、ひとつ口に含んだ瞬間、その印象が変わった。
雑味がない。
素朴というのとも、少し違う。
上品で、シンプルで、なんとも言えない風味と食感がある。
口の中で、ゆっくりほどける。
あまりに美味しくて、後で調べた。
完熟の国産果汁を、寒天で固めた和風のゼリー菓子。
香料も着色料も使っていない。色は、果実そのもの。
職人が一週間かけて仕上げている。明治43年から、ずっと。
その手間と歴史が、一粒の静けさになっているのだと思った。
こういうものを選べる人に、私もなりたい。
【基本情報】
製造元:みすゞ飴本舗 飯島商店
場所:長野県上田市
通販:あり
公式サイト:みすゞ飴本舗 飯島商店
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